げっしるいで行こう

好き勝手な事を書きます。

PHP Business THE21 2018 10月号 書評③

「考える力」が必ず身につく「読書術」

第二部 本の読み方&活かし方

難解な本は最初にあとがきを読もう 京都大学教授 鎌田氏

難しい本が読みにくいのは3つの原因がある。

  1. 言葉が難解であり、専門用語が多い
  2. 著者と読者で概念が違い、考え方や思考パターンに差がある
  3. 国や時代背景が違うことでバックグラウンド、常識が異なる

それに対してまず鎌田氏は「分かりにくいのは本が悪い。理解出来なくても自分が正しい」と自分を肯定し、心理的ハードルを持たないことを勧めている。

その上で、自分に合わない本はさっさとやめる「自分中心主義」で読書をし、自分にマッチングする本が見つかるまでどんどん取り換えましょう。

また、難解な本はあとがきを先に読むことで概要や著者の思想的バックグラウンドや時代背景について理解することが出来るので、本文を読みやすくなる。

理解できない言葉は棚上げしてさっさと読み進めることで、全体像からそういった部分的な所を理解出来るということも。全てを理解しようと思わずに、理解できる範囲だけを取り入れれば十分だと考えよう。

 

という読み方です。今まで色々な多読の本を読みましたが、最近のトレンドは「前提知識があると早く読める」というのが多いです。即ち、予め脳で前知識を持っているものは読みやすく、どんどん新しい知識を手に入れることが出来るので、概要をまず手に入れましょう、ということですね。

鎌田氏の言うように「前書き・あとがきを読む」以外にも、目次を10回読む、見出しだけ読んでいく、絵だけをパラパラ見ていく、簡単な概要だけネットで調べてしまう、等々も速読界隈で推奨されています。

私も半信半疑で実践しましたが、どちらかというと理解を深めやすいというよりも「こんな難しい本読みたくないなぁ・・」という気持ちから「まぁ見出しと絵くらいなら・・・。あー、こういう事を説明する本なのね。お、ここ気になる!」といった形で、最初の読書スタートへの心理的ハードルを下げるという効果の方が大きかったという感想です。

なんにせよその本は読了出来たので、効果はあったといった所でしょうか。